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オーストラリア

シドニー大主教のやり方に教会が動揺

(614-03)
[東京 1・7 ENI03-0003=ルーテル・アワーPS/2003年]

 一年半前に聖公会シドニー大主教に就任したピーター・ジャンセン氏の教会運営と神学的姿勢が、さまざまな波紋をよんでいる。ビリー・グラハム氏に影響を受けたジャンセン大主教は就任後、同教区内で福音主義を前面に出し、従来の聖公会の礼拝形式や倫理・信仰などの諸問題に対して、持論を展開してきた。そのため、それに反対するグループは、公開質問状を大主教に送り、批判を強めている。大主教は典礼や教会堂、教会の施設よりも、キリストを述べ伝えることが重要とし、そのためには教会よりも家庭での祈りを通した信仰の強化がより重要だと強調する。反対派は、牧会が軽視され、「過激なプロテスタント主義」を隠れ蓑として「伝道」を語り、大主教自らの勢力拡大を画策していると批判している。

 また昨年のクリスマスのラジオ番組では、豪州内で教会の影響力が低下していると語り、クリスマスは商業主義に取って代わられているが、このような現象は教会からの声が弱くなっているからと述べ、「聖書を信じる人々」の増加が必要だと訴えた。さらに、ジョン・ハワード豪首相による、テロ、ボートピープル、高齢者医療、雇用、教育などの政策に反対を表明した豪州聖公会の長ピーター・カーンレイ大主教の声明に対しても、それへの署名を拒否している。またカーンレイ氏が反対するヒト幹細胞研究にも、倫理的な条件が整えば是とする発言をしている。

 反対派は最近のシドニー教区聖公会が、同大主教への反対もできなくなるほど、権力を強め、議論も自由にできない状況にあるとし、清教徒的な厳格主義は、聖公会には合わないと主張している。またジャンセン氏に反対する自由主義的な意見をもつ聖公会会員は、「いまや差別を感じており、そのために公開の質問状を出した」と説明している。

 しかしジャンセン大主教は依然として強気で、「周囲からの反発を恐れて真実を語れないクリスチャンが多すぎる。そのため教会は萎縮している。また世俗的な倫理観により、正義が損なわれていることを見逃している。神をおろそかにしているのはそのためだ」と語った。

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