聖霊降臨後第四主日


委ねる

 人はなぜ富を求めるのでしょうか。 将来困ったことがあった時、その富で何とか困難を乗り越えることができると考えているのかもしれません。 確かにお金で解決できる問題もあります。 しかし、お金で手に入らないものもたくさんあります。 お金で愛を買うことはできません。 お金で罪を賠償することができても、憎しみを消すことはできません。

 お金で解決できることは、もともとその程度のことです。 自分にとって本当に大事なものになっていけばなっていくほど、お金どころか、あらゆる手を尽くしても解決できないものです。 愛や命は自分の自由にはならないものです。

 まず、お金の限界、自分一人で手に入れられるものの限界を知っておきましょう。 人間には、本当に大事な愛を買うことも、寿命を延ばすこともできません。

 神さまは私たちに必要なものすべてをご存知です。 あれが足りない、これが足りないといって思い煩うことはありません。 私たちにとって恵みは十分です。

 もちろん、神に委ねれば、なんの苦労もないという話ではありません。 「その日の苦労は、その日だけで十分である」と語っているように、人生に苦労はつきまとうでしょう。 苦労はありながらも、あなたに必要なものは全部出揃っている、全部与えられていると聖書は語るのです。 足りないものよりも、今の自分にできること、今の自分に与えられているものに目を向けること。 そして自分の小ささを認めて、自分にできないことは主に委ねていくこと。 聖書はそのことを教えています。 イエス様は人間に向かって語ります。「あなたは野の花よりも美しく、神さまが装ってくださる。 空の鳥よりも大事にあなたを養ってくださる」。人は思いあがるほど力はありませんが、ありのままで実に美しく、また、大きな力で守られています。 装い養ってくれる神の力を信じて、今日与えられているつとめを果たしましょう。

 愛と命の源である神の言葉に耳を傾けましょう。 神を信じてすべてを委ねていく信仰がかけがえのない富です。


祈り