幸いなこと

 古代、人間にとって、まわりの自然やその現象は、すべて脅威に満ちたものでした。人間はそこに神の偉大さを見ていました。

 現代、その多くのものは、科学、医学、天文学、さまざまの学問によって、説明ができるようになりました。その結果、神さまなどいないことが証明されたでしょうか。いや、いろいろのことが分かってくるにつれて、自然の仕組みの見事なこと、ふしぎなことが、より深く分かってきました。ほんとうは、神の業とその偉大さを、現代人がいちばんよく理解できるはずです。

 そのことに気づいた人は、《人間とは何ものなのでしょう》と言いたくなるのは当然です。

 人間の身体や生命も、歴史の流れも、私たちにとっては、みんなふしぎです。そして、結局、《人間は息にも似たもの》《消え去る影》にすぎないことにも、気づきます。 

 だから、ふしぎなのです。そんな、はかない人間を、この偉大な神さまが、なぜ、顧みられ、思いやってくださるのか。なぜという前に、この幸いをしっかり受けとめたいものです。


祈り