誰も罪を裁けない

 ヨブの友人たち、エリファズ、ビルダドに続き3番目にツォファルが登場します。

 エリファズは自分の経験に基づいて因果応報を説きビルダドは伝統に基づいて神の正義を弁護しようとしました。ツォファルは知恵を説いてヨブに非を認めさせようとしています。3人の友人の中では、ツォファルの語り口が最も激しく思えます。

 ヨブが災いを身に受けて苦しんでいるのを慰めにきた友人たちでした。はじめは、ヨブの苦しみのひどさに慰めの言葉もなく、ただ黙って共にいることしかできませんでした。いざ口を開いて慰めを語り始めると、慰めではなくヨブを糾弾する裁きの言葉になってしまいます。ヨブがこんな大きな災難を受けたのは、ヨブ自身に誤りがあったからなのだ、と因果応報の立場に立ってヨブの罪を追求するのです。

 正しいことを主張するとき、えてして私たちは自分を正義の審判者とし他者を裁いてしまうものです。「文字は殺しますが、霊は生かします。」(第2コリント3章6節)


祈り