全聖徒主日


世の苦難を克服された主

 本日は、キリスト教の暦で「全聖徒主日」と呼ばれています。先に神さまのみもとに召された召天者を記念する礼拝を、この主日に守る教会が増えています。11月1日の「全聖徒の日」の前夜が「ハロウィーン」と言われ、召天者を覚えて祈る日でしたが、最近の日本では、商業主義に利用され、若者たちがパーティーをする日になっているようです。

 聖書は、「いのち」は両親を通して神さまから与えられたものであり、人の思い通りにならないと教えています。旧約聖書「コヘレトの言葉」3章1節以下は有名な個所です。「何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある」と書かれています。「定められた時」は神さまの御手のうちにあり、人が自分で決められないものです。その「時」の代表的なものとして「生まれる時、死ぬ時」があげられています。

 人生80年時代といわれます。80歳をこして天寿をまっとうしても、愛する者との別れは悲しいものです。いわんや、子どもの方が親よりも先に逝去するような場合や、交通事故や殺人事件に巻き込まれて急逝する場合などは、慰めの言葉もありません。

 死別の悲しみは、遺される家族の問題である以前に、先に召される本人の最大の悩みです。死をどう受け入れるか、という大問題に直面するからです。平常心をといた大僧正であっても、自分が癌で余命いくばくもない、と知った時「もっと生きたい」と正直に訴えたそうです。

 主イエス様は、私たちの悲しみや悩みを最もよくご存知の救い主です。いま、弟子たちを遺して世を去ろうとされる前に、こう宣言されます。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」(33節)

 この宣言は、主イエス様の復活によって私たちに実証されました。死を滅ぼし勝利し、永遠の命を与えてくださったイエス様を信じる信仰によって、私たちは既に天の御国に入れられています。主なるイエス様が共にいてくださいます。先に召された方々との御国での再会を信じ、待ち望みつつ、今という時を信仰に支えられて、ご一緒に歩んでまいりましょう。


祈り