苦難の中の叫び

 ヨブの惨状を聞いて慰めに来たはずの友人たちが、次々とヨブに語りかけます。エリファズに続き、2番目のビルダドの言葉も、結局はヨブの身に起こった悲劇は、ヨブとその子たちが自ら招いた罪の結果であるという因果応報の思想に立っています。

 9章は、ビルダドに対するヨブの反論です。

 創造主なる神さまの全能の能力(みちから)への賛美を、ヨブ自身も口にはしています。9節には北斗(七星)やオリオン、すばる(プレアデスの和名)などが登場します。旧約の民の時代から星座をはじめ天文学が普及していたことが明らかですね。しかし、これも今のヨブにとっては、理不尽な行為を押し通す「奪いたもう神」でしかないのです。25節では「わたしの人生の日々は飛脚よりも速く飛び去り、幸せを見ることはなかった」と嘆き、人間としての尊厳を奪い取られたような存在である(32節)と悲痛な叫びをあげます。ヨブは自分と神さまとの仲裁者がいてくれることを求めます(33節)。イエス様こそが、その仲裁者なのです。


祈り