本当の強さ

 私は小学生の頃、タイガーマスクという漫画を夢中で読んだことがあります。この漫画は伊達直人という主人公が世間の厳しい荒波の中で生きていくうちに、世の中は力がすべてであると思い込み、悪役プロレスラーとなって自分の強さを人々にアピールし、また世間を見返そうとする筋書きです。しかし、自分の力を誇示するだけの人生、世間に冷たくされたことへの復讐に生きる人生に疑問を持ち、悪役レスラーを辞めて正統派レスラーに変わっていく物語です。

 私たちもこの世の厳しい荒波にもまれて生きる中で、力こそすべてであると思わされることがあります。「何か肩書きを持って権力を誇示したい。人がうらやむほどの経済力を持ちたい。私たちを踏みにじった人たちをけり返してやりたい」と思わされることがあります。しかし、パウロは人の本当の強さは弱さのうちにこそ現れることを語っています。それは自分の弱さを痛感するとき、そこにキリストを信じるゆえの強さがあるからです。私たちは弱いとき、踏みにじられているときにこそ、キリストによって最も強い信仰者とされているのです。


祈り